2023年3月下旬、ミュージカル「マダガスカルJR.」の稽古場にお邪魔しました。稽古開始30分前に入口で迎えて下さったのは、今作の翻訳/振付の清水泰雄さん。続々と入室してくる子供達に一人ずつ声をかける様子は子供達の兄貴分といった感じの軽快な口調で、子供達も稽古前から笑顔が一杯です。
歌手、俳優として活躍中の間聖次朗さんが「多くの子役たちに質の高いステージを」をコンセプトに、株式会社BLunoが2022年に立ち上げたミュージカルカンパニー「Can’oly Company」の今作は、ブロードウェイミュージカル作品「マダガスカル」をジュニアバージョンとして上演。
昨年秋に行われたオーディションでは全役の対象年齢を18歳以下として一般募集を行い、厳しいオーディションを突破した56人が「レッドチーム」「グリーンチーム」に分けられ、ダブルキャストで5月の本番に向け稽古を進めています。
この日のグリーンチームのダンス稽古。取材時間で行われたのは「ずっと一緒」「レッツダンス」「広い世界」のミュージカルナンバーの確認。
「ずっと一緒」では、歌田さん演じるアレックスをコワルスキーが後ろから蹴るシーンの指導で、お客さんが分かりやすい様に足を真っ直ぐ前に向けて蹴る。蹴る際には声を出すといったものや、プライベートが髪の毛を掴む際には、実際に掴むのではなくグーの状態でといった指導がありました。
公式Twitterでも掲載されている「レッツダンス」のダンスはほぼ完成されている様で、早速通して踊ります。メガネやハートなどといったキャッチ-なポーズが次々と出てきます。
「結構疲れるらしいね。」と息を切らす子供達を労いながら、おもむろに一人の子の前に。「一番良かった。抜群に良かった。」と一言だけ告げ元の位置に。
楽しさを表現する振付では、「多少振りが崩れても良いから真面目にやらないで下さい。」と言った指導がある通り、今回の稽古取材で拝見した3曲では随所にそういった振りが入っており、体の底から染み出すパワフルでお客さんを巻き込む様な熱いダンスが印象的でした。
清水さんが中心となる振付の指導は今日が最後という事があるのかもしれませんが、振付のスピードが非常に速く、言われた指導を瞬時に把握出来なければ付いていくのが大変そうですが、それだけの実力があるからこそ、このスピードが成立するのかもしれません。
約45分程の稽古場訪問でしたが、本番への期待がさらに膨らむ時間でした。次回はレッドチームの稽古にお邪魔します。
- QCan’oly Companyとは?
- A
Can’oly Companyは歌手、俳優として活躍中の間聖次朗さんが「多くの子役たちに質の高いステージを」をコンセプトに2022年に立ち上げたミュージカルカンパニー。
子役に向けたダンス、演技、歌唱レッスンの実施、コンサート、ミュージカル等の公演など舞台に関わる様々な活動を行っています。
間聖次朗
株式会社BLuno ENTERTAINMENT事業部統括部長
※俳優業はフリーランス東京藝術大学卒業。4歳で初舞台を踏み、子役時代には劇団四季「ライオンキング」ヤングシンバ役を演じる。高校時代には座間全国舞踏コンクール創作ダンスの部にて第一位、声楽では日本クラシック音楽コンクール第一位、全日本学生音楽コンクール全国第一位等多数受賞。第88回高校選抜野球大会開会式にて国歌斉唱を務めた。
大学在学時にはTV番組「The カラオケバトル」への10回以上の出場(内準優勝2回)や、ブロードウェイミュージカル作品などの演出振付なども手掛ける。
卒業後はオンラインミュージックスクール「Music School-s(後に株式会社BLunoと経営統合)」を立上げる傍ら、自身が手掛けたミュージカル「最愛なる・・・」の成功を機にミュージカルカンパニー「Can’oly Company」をスタート。2021年には劇団四季ライオンキングへの凱旋も果たし、今後の活躍に注目が集まる。
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